海賊ファイル13



ウィリアム・キッド
海賊キッド船長の肖像
17世紀末、イギリス人、インド洋で活躍

最も有名な海賊の1人で、有名なハワード・パイルの絵も手伝ってワルのイメージが強い。だが、真実は政治的に利用されて切り捨てられた、お人よしなヤクザになりきれないヤクサだったにすぎない。

若い頃海賊に従事していた彼は、反乱を起こした部下に置き去りにされたのを機に足を洗い、ニュー・ヨークで美しい資産家の未亡人と結婚して尊敬される商人となった。

これで幸せな人生が送れたはずなのに、彼はなぜか海賊に戻りたがった。

ベラモント伯を仲介者としてイングランド王から「私掠免状」を受ける。表向きは海賊退治の免状だったが、実は収益の一部がイングランド王、ベラモント伯、その他政治家の懐に入る仕組みだった。

アドヴェンチャー・ギャレー号に乗り込み、マダガスカル島に向けて意気揚々と海賊退治に出かけたキッドたちだったが、肝心の獲物が見つからない。

質が悪い部下たちは不満を募らせ、襲ってはいけない相手まで襲おうと言い出し、統率力を欠くキッドは押さえきれなくなった。ついに彼ら自身が海賊になってしまった。

本国ではキッドの海賊行為が問題化していった。収益を受け取る予定だった政治家たちは無関係を装い、キッドを切り捨てにかかった。

キッドはベラモント伯が助けてくれることを期待したが、彼もまた裏切った。

海賊キッドはイングランド本国で投獄された後、4回の裁判を経て絞首刑に処せられた。

議員たちの前で自分の行為を説明する機会を与えられたが、なぜか裏切り者を告発したりはしなかった。事前に脅されたり、騙されていたのだろうか?とにかく、こういう機会を与えられた海賊は彼だけである。

絞首刑の後で死体にはタールが塗られ、腐ってもバラバラにならないように鉄の環をはめて長くさらしものにされた。



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